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キャセイ80周年記念作品「新四千金」 [シンガポール]

キャセイ創立80周年を記念して製作された映画「新四千金(Our Sister Mambo)」を観た。適齢期の4人の娘をもつ、シンガポールの一家のドラマで、65歳だというお父さんがキャセイ社に永年勤続する劇場支配人という設定なので、名作のワンシーンもふんだんで、キャセイ映画を回顧してその歩みをたどる内容にもなっている。なによりも、このお父さんは女優グレース・チャンの大ファンということで、娘がうまれるたびに、長女はグレース、次女からは順にマンボ、ローズ、ジューンと、グレース・チャンの代表作(「曼波女郎」「野玫瑰之恋」「六月新娘」)にちなんで、名付けてきた。
英語題Our Sister Mamboからみて、監督・主演作「Already Famous(スター誕生)」で知られる庄米雪の演じる次女マンボが、四姉妹描写の標準点といえるだろう。料理好きが高じて弁護士事務所を辞めタイ料理の鉄人シェフに弟子入りしたマンボを除く姉妹たちは、バツイチの子連れ中国人男性、西洋人ボーイフレンドたち、偶然出会ったインド人とそれぞれ交際しており、仏映画「最高の花婿」のような、一家の困惑ぶりが楽しく描かれる。アラブ、ユダヤ、アフリカンといった多様性がフランスらしいと感じられたのに対して、こちらはこちらでシンガポールの土地柄がみえてくる。とにかく愉快で、80周年記念映画なのだから、物語は不幸せには向かわない。
温厚な父親が年齢設定以上のおじいちゃんに見えるのに対して、その妻(母親)は見た目からは五人姉妹ではなかろうかと思えるくらいに若くて快活、オフィスでバリバリ働いている。韓流ドラマにはまっているのがカワイイところで、理想的なシンガポールのカップルなのだろう。
愛すべきキャラクターたちが織り成す、キャセイによるキャセイのためのお目出度い喜劇作品。往年のスター、グレース・チャンが本人としてカメオ出演するだけでは終わらず、キャセイの黄金期を象徴する曲「ジャジャンボ」のメロディーにのせて、ラストで繰り広げられる登場人物総出演のダンスシーンがハイライト。デジャヴのような、至福のクライマックスだ。
「ピノイ・サンディ」の、ウィ・ディン・ホー監督。
(2016年6月17日)

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