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21st BIFFから/イスラエル映画「One Week and a Day」 [イスラエル]

Asaph Polonsky監督のイスラエル映画「One Week and a Day」(2016)は、何だか不思議な魅力をもったデビュー作。題名は、ユダヤでいうところの初七日のようなことだろうか。人生これからという25歳の息子を失ったある中年夫婦の、葬儀後の虚脱しきった日々をシニカルに描いている。感情を露わにして泣き叫ぶわけではない。喪失感からただただ歯車の噛み合わない日常が、もうほとんど奇行化してしまい、それぞれが一人でコントをしているコメディアンのようだ。妻は無気力、無愛想で職場復帰できず乾ききっている。夫は偶然手に入れたマリファナに頼ろうとするがうまくいかない。
絶えず笑わせられながらも彼らの奇行を観続けていくことで、この夫婦が体面を無視して自分の感情ただそれだけに正直に向き合い、自分なりの方法で、哀しみと格闘しているのだということに観客は気付き始める。隣の家の青年との交流もうまれる。さて、夫と妻は再生できるのか。そのことについてこの映画は観客の期待を決して裏切りはしないのだ。その証拠はラストの一瞬に対する客席からの拍手だ。
(2016年11月23日)


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