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21st BIFFから/ニューカレンツ部門の「Someone to Talk to(一句頂一萬句)」 [中国]

THHAD配備問題の中での中国映画の上映。2016年10月10日。ニューカレンツ部門にノミネートされていた、中国=香港の合作「Someone to Talk to(一句頂一萬句)」(2016)の上映前に紹介を受けて登壇したのは、ドレスアップした若く美しい女性。Liu Yulin監督なのだと紹介された。簡単な挨拶の後に観客と一緒に作品を観るということで、僕のすぐ後方の席に座られたが、たまたま空いていた僕の隣席を映画祭の公式カメラマンが占領し、身をよじらせてバシャバシャと撮るので、女優も兼ねているのかしらと思ってしまう。さすがに映画本編が始まると、迷惑な撮影行為はおさまった。
長編第一作とのことだが、若い監督にしては男女の関係性の重さ加減を知り尽くしたような描写力を備えた、いい作品だ。中国の地方都市が舞台だが、現代どこの国でも見つけられそうな、二組の男女が対比的に登場する。靴の修理工をしている夫Aiguoと製糸工場で働く妻Linaには祝福されて結婚した10年前の仲睦まじさはもはやなく、幼娘も心配するほど。妻が愛人をつくって家庭を顧みなくなってしまったからで、まるで父子家庭のようになっている。そこに出入りしてくれているのが、通りで屋台を営んでいる未婚の、夫の姉。その姉はコックをしている男やもめと親しくなり、人生も折り返しを過ぎた中年期らしいお付き合いを始める。
夫Aiguoは刃物を忍ばせて妻の跡を追うほどのギリギリの状態に陥るが、最終的には未来に向けての決心をする。そこには、並行して描かれる姉たち中年カップルが自分らの再生のためにゆっくりと回し始める歯車が、動力源になっているようにも感じられるのだ。
あとで知ったが本作は、馮小剛監督からも映画化されるような、中国のベストセラー作家の小説を原作としていて、Liu Yulin監督はその作家の娘なのだそうだ。
(2016年12月12日)

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